先週は北大で開催された学会に出席していた.学会は9月だけどエントリーの締切は5月の連休ごろで,まあ学会のころには何とかなるだろうという見込でエントリーすると,本番直前になってから,話すネタない!と焦ることになる.今回のように.
とはいえ講演取り消しというのは最も不細工なので,「昨年に比べて何が進んだの」なデータと「まだ発表するには不足でしょう」なデータを中心に,若干の進歩を含めて発表した.ま,これまでの経過と今後の見通しを丁寧にご説明するということで.やっぱり内容が厳しいときは準備も気が進まないもので,懇親会もそこそこに,出番の日の朝までかかってようやくプレゼンファイルができあがる始末だ.
でもまあ実際の発表はまあ滞りなく済んだ.自己総括では「薄いデータを話術でくるんだ発表」というところだが,意外にも評判は悪くなかった.ボスからは「君らしい発表でなかなかよかった,この方向で精進してください」といわれたのは果して誉められたのか怒られたのか...

明け方,蚊の発する高周波音で眠りから引き戻された.そのうち,ぷいぃ〜ん〜ぃい〜ん〜〜・ぷ。という音がして,わたくしの顔面に着地した気配があった.わたくしが寝ていると思っているようだが実は気づいているのだよ,というメッセージを込め,敵機の気配めがけて痛烈な平手うちをくれてやったところ目の前に火花が飛んだ.しかるにどうも敵機はまだ飛行中らしい.そこで「身辺におびきよせた上でいきなりタオルケットを体に巻き付け墜落させる作戦」を立案し,両腕でタオルケットをささげ持つこと数分.この間も,敵機を撃墜後は引き続き眠り続けるつもりで眼はつぶったままだったが,そのうち自分が完全に覚醒していることに気付きアホらしくなって布団を出た.おかげで今日は早起きができました.

来週は出張。プレゼンテーションの準備をしないといけないというのに、こんなものを書いているのはつまり現実逃避というやつだ。子供には、さっさと週末の宿題を片付けろと言ったけれども。
電子書籍っていかがわしいというか,そんなもんいらんと思っていた。でもiPod touch青空文庫リーダーの「豊平文庫」を入れてみたら,これが結構イケる。著作権切れのものに限られるから古い作品だけしか読めないけど、それがかえってよかったりして。最近は寺田寅彦にハマっている。このひとの随筆を読むとサイエンティストの矜持とでもいうものが感じられて、それでいて文章は無味乾燥でないってのがすごい。さすがは寒月先生だ。「どんぐり」や「ねずみと猫」も良かったし「学位について」なんかは現代の話かと思いましたですよ。

わたくしの昼飯は常は弁当であるが,真夏の頃は食あたりの心配から弁当オフ期間となる.さて今日は何を食べようか,と思案するのは楽しみのようでもあるけれど,実際のところはわざわざ昼飯に出かけるのも億劫で,結局生協で弁当やおにぎりを買って済ませることが多い.今年のような酷暑であれば尚更だ.考えてみると,結局この夏(のウイークデイで)生協以外で昼飯を調達したのは,近所のパン屋を利用した2日だけのような気がする.
さてまだ暑い最中ではあるが,先週から弁当が再開された.やはりいつでも昼飯が摂れる状況というのはありがたいものである.ただ久し振りに弁当持参で通勤してみると,これが大変重い.いや弁当だけの罪ではなく,日々持ち歩いているMacBookと諸々の書類を合わせたカバン(バックパック)が重いのである.これを回避するには弁当の量を減らすかMacBookを運ぶのを止めるか - それで最近後者の検討をしている.具体的には,この夏モデルチェンジしたMac miniを購入してオフィスに置いたらスマートな通勤が実現!という妄想である.かつては家でも仕事の続きができるようにラップトップを,と考えていたのだが,どうも家では酒ばかり飲んでいてあまり仕事はしていないようでもある.万一仕事の続きがしたくなった場合も,最近じゃDropboxみたいな便利なオンラインストレージサービスがあって,それをうまく使えばなんとかなりそうな気がする.Mac miniについては,新型といいながら2年前に買ったMacBookとあんまりスペックが変わらないのがひっかかるが,まあ自分の頭のほうもプロセッサやメモリの劣化が進んでいるから,ほどほどのところかもしれない.
と思っていたらiPodの新型が発表されましたな.まさかMac miniはまだモデルチェンジしないと思うけど,Appleのことだからなー.なんか思い切りにくくなってしまった.も少し頭を冷やして考えよう.

息子の通う「山の学校」にて,「お父さんとロボットを作ろう」なる企画に参加した.ロボットといってもアシモとかアトムとかそういう大層なものではない.要はセンサーとプログラムを使って自律運動(?)をするマシンを作る,という趣旨なので,実際につくるのは2個のモーター+車輪で動く車である(「ミュウロボ」なるキットとして売られている).近頃ではプラモデルのようなものはあまり流行らないらしいが,幸か不幸か我が家の息子はプラモ好きなのでハードウエアは難なく完成.作動させるプログラムはBASICライクな命令を使って書いたものをコンパイルしてチップに転送する.この辺はさすがに小学4年生の手には負えず当面はオヤジの出番である(その気になれば子供はすぐマスターしそうだ).
で,前進何秒,右旋回,前進何秒,てなプログラムで壁を迂回してゴールに到着させることまではクリアした.これはオレのいうとおりやっとけ的動作でありロボット君は自分で状況判断していないので,最終目標からするとまだ道半ばである.この先センサーを取り付けてからがナンボなのだが,結局そこで時間切れとなり,あとはご家庭で,とあいなった.まこれは内容と時間を天秤にかけてみれば無理からぬことで,今回はそれでも導入として十分だったと思う.
さて,というわけでご家庭でプログラミング環境を整える必要ができてしまった.コンパイラとチップへの転送ソフトが要るわけだが,例によってMacのことまではキットの販売元もあんまり面倒みてくれない.一応Web上を彷徨うとMacで使えるプログラムもあるのだが,シロートの悲しさでやっぱりうまく使えない.ええい面倒だというわけでWindowsマシンを調達しようと考えた.
確か古ーいノートPCが転がっていた筈,ということで息子を伴ってオフィスへ.息子にはきび団子代りの菓子を与えつつ,件のPC(IBM ThinkPad)を引っ張り出し数年ぶりに電源を入れてみた.内蔵CMOSバッテリが死亡していてbiosの日付は20世紀にタイムスリップしているし,やっと起動させても液晶バックライトだかインバーターだかが死にかけで,画面は血をぶちまけたように赤い.「あんまりいいパソコンじゃないね.」と表情を曇らす息子.そうだな.でもまあとりあえずこれでやっとこうじゃないか.当面はなんとかなるだろうよ.
またオークションで古ーいWindows機を購入することになりそうだ.

先日食した果物の種を土に埋めといたら芽が出てきた。どういう果物だったか,すでに記憶が定かでないのだが,出てきた葉っぱの端っこをつねってみるとリモネンとかそういう類の匂いがするので,柑橘だったものと思われる。そういえば夏みかんだったような気も。
芽が出たのはいいのだが,2個発芽したうちの一方は,なぜか1個の種から芽が2つ(写真の手前のほう)。なんでやねん。誰か植物のことに詳しい人に聞かねば,ということでとりあえずGoogle様に聞いてみたら,そのものズバリがありました。柑橘の種子は多胚性のことが多くて複数芽が出ることも珍しくないんだそうな。恐るべしGoogle
実をつけるまで育てる根性はないけどとりあえず生やしとこう。

たまには書こうと思いつつ,久々に書くならそれなりのネタでなければならないような気がして,そして結局書かないという悪循環.こうならないように,たまには読書の記録でも書くようにするか,と.
最近,京都市図書館の「インターネットサービス」なるものを覚えてよく利用している.オンラインで検索して,読んでみようかなと思う本があったらポチっとな,とやっておくと数日後に「取り置いてあるからカウンターへ参れ」なるメールが来る.あんまり調子にのってポチポチやっていると「読まねばならない本」が溜まっていそがしいことになるけれど,気になる本を忘れてしまうということがないのがよろしい.
それで先日お取り置きしてもらった本は中西先生の「食のリスク学」だったのだが,これは大変おもしろく読ませていただいた.リスクの定量化について説明した最初の部分は難しいけれど,「フードファディズム」について書いた2章以降はするすると読めてしまった.「リスクゼロ」を希望するあまりに人工物質のメリットを見ようとしない傾向がある,という指摘は「化学物質はなぜ嫌われるのか」にも書かれているところだ.
思えば「沈黙の春」や「複合汚染」を読んだのはもう数十年前で,読んだときはずいぶん衝撃でもあったし,その後の行動に影響もあったように思う.でも今読むと違った感想を持つ可能性はある.少なくとも,カーソン女史存命のころに使われていたケミカルと現在の農薬や薬や食品添加物じゃずいぶん違うので,当時の議論を現在にそのまま当てはめるのは適当でない筈だ.
明日は毎週恒例の「少人数ゼミ」なんだけど,ここでも,化学肥料と有機農業は単純な善悪二元論で語れない,という話をしているつもり.そろそろ終わりに近づいているのだけれど,彼らはどう思っているのやら.