そんなに細かいわけでもないのだが

新年度が始まり、ラボにも新人がやってきました。考えてみればセンセイとして新人と一緒に実験をするのはこれで10回目になります(本当は12回のはずなのですが、途中海外逃亡していた時期があるので)。でもこれから研究というものを始めてみようという人達に対してどのように相対するのがベストなのか、いまだによくわかりません。
今年はラボ全体では4人の4回生がやってきて、そのうちワシのグループには2人が加わる予定です。それが誰になるかはわかっていませんが、おおむねワシグループの人気は低いように思います。いや全然それは構わないんですけど、その理由として「細かいことはやりたくない」と仰る学生さんもいます。でも、ワシの属する農芸化学という分野はそもそもが細かい仕事に立脚する分野ですので、どの道細かい仕事にはなると思うんですけどね。寿司屋にいって、魚は苦手なんですといってもお互い困るでしょうに。
しかしその彼は文系就職を考えているということなので、私としてはなおさら、細かい仕事、分子生物学的手法を用いた研究をやっとくのがいいんじゃないかと思いますね。仕事に関係あるならこの先いつでもできますが、本当に文系就職したならばこんな実験する機会はもうないでしょう。それに関係ないことやっとくのは視点を拡げるためにもいいと思うのです。
ま、こちらはテーマの候補を出しはしますが、その中からどれを選ぶかは彼ら次第であって、ワシが強制できることではありません。今年はどうなりますことやら。