我が息子

朝が苦手。朝食になってもまだ体が目覚めていないから、ぼーっとしている。好きなおかずを先に食べてしまって、これまた不得手な味噌汁に難渋する。天敵は野菜。特に葉物を多く盛り付けると泣き出す。米の飯は苦手ではないらしいが最後まで残っていることが多く、むしむしと食べている。
食べ終わるやいなや「オレ、行くわ!」と叫んでランドセルを引っ掴み玄関に向かう。しかし靴下を穿いてない。
母親が「今日は鍵盤ハーモニカが要るでしょっ!」と手渡してやると、「あ。」といって受け取る。しかし靴を履く際に傍らに置きそのまま家を出る。
徒競走が苦手。運動会の練習の時間になると「おなかがいたくなる」ために今日は見学したらしい。そのあと給食はおかわりしたらしい。ちなみに玉入れの練習には嬉々として参加するらしい。
 
親としては、もうちょっと、しゃっきりしないかなあ。と思う。でも、やるべき課題(朝食とか、宿題とか)をさっさと片付けられないところは親譲りかもしれない。それに、しゃっきりしてほしいと思うその裏には、親である自分の体裁や見栄を気にしている部分があることも自覚している。生まれる前やほんの赤ん坊の頃は「とにかく健康であれば」なんて言ってた癖に、我ながら浅ましいことだ。
第一子については親もそれまで経験がないことばかりだから、現状がこれでいいのか、この後の展開は大丈夫なのか、心配はつきない。そんな折、ヨメが幼稚園の保護者会で「誰にもわからない将来は心配すればきりがない、それよりも過去を振り返ってみよう。もっと幼ない頃の我が子がどのようであったか、そしてそれに比べて今はどれだけ成長・変化したのか考えてみると、肯定的になれるし肩の力も抜けるだろう」という話を拝聴してきた。園長先生、いいこと言うじゃないのと思う。
いつか、上に書いたようなエピソードも懐しく思われる時が来るだろうか。