たまには本を

ワシも福岡先生の「生物と無生物のあいだ」を読んでみた。「生命の本質は動的平衡である」という主題は、正直いって今さらという感じだ。でも研究者の人間模様・ドラマを描いた部分が面白くて、新幹線の座れない2時間半も楽しく過せましたです。まあ日本の講座制のもとでは助手-講師-助教授は教授に徹底的に尽す存在であり、人格はないみたいな書きかたはいくらなんでも大げさではないかと思いますけどね。確かに福岡先生が宇治の研究所にいたころの教授は、結構強烈な人だったようですが。でもあれだなあ、そういう点ではシャルガフの「ヘラクレイトスの火」の現代版という感じでもあるな。現代版である故の面白さはあるけれど。